訪問看護の基本にもどる②
最近、訪問看護をはじめた人と、10年20年やっている人では、ケアの内容が変わっても普通なのですが、利用者様から見ると、ベテランさんが必ずしも良いではありません。
また、なんでも先々準備してやってくれる人が良いとも限りません。
自分がその利用者様といかに仕事として、ある程度の距離感を保っていけるのか、が大事です。
どうしてもやらなければならない事は、受け入れした時、調整します。決められたらよいのですが、決められてなければ変化させていく感じです。看護師も人間なので、自分の特色が利用者様に受け入れられば、皆と同じでなくて良いと思います。看護師どうしが自分を認めるように、同僚を認める気持ちがあれば、仲良く見ていけるのではないかなあ、と思います。
利用者さんが良ければそれでいい、という評価の仕方が要ります。
医師やケアマネジャーの依頼内容と、本人さんの希望と、ご家族の希望と、看護師からみる必要なこと、必ずしも一致はしません。
どうするか、頼って欲しい人間的な自分。看護の力、医療処置をたくさんしたい、思いと気持ち、自分との調整も必要になります。
優しく、温かく接しても、それが通じないと思っておく、通じたら、良かったな、にしておく必要は生じます。
お金をもらって仕事をしてる、というのは、その範囲の中での満足度(自分も周囲も)が大事です。
それ以上を望まないし、それ以下もありません。
自分理想が100点とすると、60点くらいで抑えておけると、余裕がでます。力を出し切らず、ちょっと引け目に利用者様の事がみれます。
いやいや、わたしは充分満足して欲しいという人は、80点にしておきましょう。
全力を出し切り、疲労と届かない気持ちは、自分自身の満足感を鈍らせます。
高じると自分の生活すら成り立たなくなる、というのも、訪問看護を続けてわかる事かもしれません。
あまりにも、人生を背負う可能性のある訪問看護は、たくさんの利用者様と関わるにしては、荷が重すぎ、、、この人生の勉強は、自分が幸せに生きる為の糧にもなります。
やりがいもあるけど、リスクもある、という事です。良い面と良くない面の存在、矛盾それを程よくスルーしながら生きていくと、生きやすいと感じています。